北海道の東側、知床半島と根室半島の間にある野付半島。
地図でよーく見ると、不思議な形をしていて1度観光してみたいと思っていました。
この世の果てとも言われているトドワラにも行ってみたい!
けれど今って実際野付半島やトドワラは、どんな状況なんだろう?って、少し行く前は不安だったんですよね。
なので今回は、そんな野付半島に行く機会ができたので、2021年8月現在のトドワラ、ナラワラを始め野付半島を観光してきた様子をお伝えしたいと思います。
トドワラって現在まだ存在するの?消滅してない?と調べている人は、ぜひチェックしてくださいね。
野付半島近辺の観光地情報は、楽天たびノートで確認すると便利ですよ。
野付半島のトドワラ ナラワラとは?消滅するって本当?
野付半島は北海道の東側にある、細長い半島。
全長約28キロもある砂嘴(さし)で、その規模は日本最大と言われています。
沿岸流により運ばれた漂砂が静水域で堆積して形成される、嘴(くちばし)形の地形のことである。
引用:Wikipedia
特徴的な形をしているのは、砂が運ばれて蓄積されてできたからなんですね。
また野付半島の観光名所として有名なのが、トドワラとナラワラ。
どちらも立ち枯れた木々の残骸で、その木の種類によってトドワラとナラワラと分けて呼ばれています。
- トドワラ⇒トドマツの枯れ木
- ナラワラ⇒ミズナラやナナカマドなど
立ち枯れてしまった理由は、海水の浸水。
もともとは林だった部分が、地盤沈下で海水に沈み、さらに台風などの影響で少しずつ立ち枯れてしまいました。
その結果現在残っている立木が、トドワラやナラワラと呼ばれている状態です。
今現在も刻々と風化し、今後も海面上昇などでいずれはすべて木々のない地になって消滅してしまうと予想されています。
それが何年後か何十年後か、はたまた何百年後なのかはわかりません。
けれどもし大型の台風が直撃したり、温暖化で一気に海面が上昇したりすると、数年で消滅してしまう可能性も十分に考えられます。
そのまえにぜひ1度、見ておきたいと思ったんですよね。
2021年8月 野付半島トドワラ・ナラワラの現在
そんな野付半島のトドワラとナラワラ。
今見ておかないと見れなくなってしまうかもということで、北海道1周旅行をしたときに寄ってみることに。
思っていた以上に見どころがあって、グルメも楽しめましたよ!
そんな様子をお伝えしますね。
まずはナラワラを観光
フラワーロードと呼ばれる野付半島の一本道を進んでいくと、まず右手に現れるのはナラワラです。
ナラワラは野付半島の真ん中あたり、特に歩いて立ち入れるわけではなく車を停めて遠めに見る感じ。
直接自分の目で見ると、これくらいの遠さです。
思ってたより案外遠い…
スマホのズームで見て、これくらい。
ここまで近づくと、立ち枯れた木々が並んでるのがよくわかりますね。
その奥には、さらにまだ元気な葉っぱのある木々も。
もしかするとこの後ろの木も、いずれ同じように立ち枯れてしまうのかなと思うとちょっと悲しい…
けれどここに実際足を延ばせたら、きっともっと幻想的な風景が見れるんだろうなって感じました。
帰り道夕方にも足を止めてみると、こんな幻想的な風景が。
しかも、エゾシカの親子2組が海を渡っている様子が見えました。
鹿が歩いて渡っていたので、そこまで水深は深くないみたいですね。
鹿の親子がすごくかわいかったです^^
続いてトドワラを観光
ナラワラを通り過ぎたら、次はトドワラです。
トドワラに行くために、まずは野付半島ネイチャーセンターに車を停めました。
ここからトドワラまでは、歩いて行くことができますよ。
歩くと1キロ以上距離があるのですが、トラクターバスも出ていました。
聞いてみたところ、混雑時は定期的にバスが出ていてるけど、この日は乗りたいという人がいたらその都度出発しているとのこと。
その時はちょうどバスが行ったばっかりで、ちょっと待ってもらったら乗れますよーと言われたのですが、とりあえず天気も良かったから歩いてみることに。
ちなみに犬連れで行こうと思ってたので犬はOKか聞いてみたら、大丈夫ですよーって言ってくれました。ワンちゃん連れには嬉しいですよね!
後で実際にトラクターをみたのですが、こんな感じのバスが引っ張られるような感じで、バスならナラワラの木道入り口まで約7分くらいで着くそうですよ。
行きだけ、帰りだけとか、往復お願いした場合は木道を回る時間を20分くらい待っていてくれるんだとか。
混んでるときはある程度コースが決まっているようですが、空いていれば自分達の都合に合わせてくれそうな感じでした。
歩いたら木道入り口まで20分くらいかかったので、時間がない人や天気が悪い時にはバスがおすすめです!
バスは乗らないことにしたので、歩いてトドワラを目指します。
トドワラまでの道のりは、こんな感じの草むらの間にある道を歩いていきます。
スタート地点はある程度道幅があったのですが、途中からは結構砂利道で草も生い茂っていて、歩くのもちょっと大変。
酷い所は、こんな感じで歩く道さえ見えない…
特に小さい子供は、葉っぱが当たって切ったりもするのでできれば長ズボンがおすすめですよ。
しかも途中にたくさん咲いていたこのお花。
よく聞くはまなすの花なんですが、ここに書いている通りバラ科でめちゃくちゃトゲがあるんですよね。
人が前からやってきてすれ違う時によけたりすると、足元にはまなすの花があって『痛いっ!』ってことも何度かありました。
なので大人もなるべく、歩いてトドワラまで行くなら長ズボンをはいておくのがおすすめです。
ほかにもいろいろなお花が咲いているので、花を探しながら歩いているとあっという間に木道入り口までたどり着きますよ。
ゆっくり歩いて20分ほどでたどり着いたここが、トドワラの入り口です。
ここからは木道が続きます。
先ほどのトラクターバスは、ここまで乗せてくれますよ。
少しだけテーブルとイスもあったので、休憩するのにピッタリ。
こんな場所なのに、なんとトイレもあってびっくりでした。(左の建物がトイレです)
ここの場所からは、木道なので歩いて木道散策をします。
突然風景が変わって、なんだか現実世界じゃないような朽ち果てた景色が続きますよ
以前はここにも木々が生い茂っていたのでしょうが、その姿は跡形もなく消えてしまっていますね。
奥の方に何本か立っているのが見えるのが、トドワラになります。
木道の幅は結構細めなので、前から人がいたらギリギリすれ違えるかなという感じ。
なので所々に、このようなすれ違い用の広くなっている場所があります。
そしてようやくたどり着いたこちらが、トドワラを見れる1番近い場所。
手で触れるような近さではなく、1番近い木でも10メートル以上離れているかなって言う感じですが、先ほどのナラワラよりは全然近くで見ることができますね。
けれど今でも少しずつ朽ちてしまってるようなので、そのうちこちらの木々もなくなってしまうかもしれないですね。
こちらのトドワラに向かう木道とは別に、途中で二手に分かれていてもう一方は海の方につながっていました。
そちらへも足を延ばしてみることに。
海の中を桟橋のように木道が続いています。
水深は浅くて、水もきれいでしたよ。
木道の先は、さらに歩ける場所がありました。
何にもないけど、しっかり砂利で舗装して歩きやすい道。
さらにその先には、桟橋のような木道がさらに続いているのですが、ここはもう行き止まりになっている感じでしたね。
右を見ても左を見ても、海しかありません。
本当に普段見ることがないような、朽ち果てた地が続いていて、時間の流れもすごくゆっくりで、いろいろと考えさせられる場所でしたね。
知床半島の方が観光地だし見るところもたくさんあるので、どうしてもこの近くにくると知床半島へ行きがち。
けれど野付半島は野付半島で、すごくいい場所だなって思いました。
次来た時はあるかわからないって思うと、一段と行くべき価値がある場所だなって感じましたよ。
帰りもまた来た道をのんびり戻ります。
遠くに見える建物が、ネイチャーセンターですね。
ちょうどいい距離で、景色も空気もいいので、天気が良ければ歩くのがおすすめですよ。
ネイチャーセンターの裏には、こんな石碑も。
記念撮影するのにピッタリな場所でした。
野付半島ネイチャーセンターは観光するなら必須
トドワラから帰ってきたら、野付半島ネイチャーセンターをのぞいてみることに。
中には野付半島で見られる動物のはく製や、
野付半島に生息する植物、
野付半島ができた成り立ちなどまで詳しく展示されていましたよ。
あとはこんな、エゾジカの角をかぶってみれたり・・・
あとは野生のゴマフアザラシを見れる、観光船のインフォメーションもありました。
今回は時間がすでに合わなかったので乗れなかったのですが、次回行くときには船にも乗ってみたいですね。
観光船以外にも、ガイド付きのツアーなどもいくつか用意されているので、気になる方は前もって野付半島ネイチャーセンターのHPで確認してくださいね。
2階は外に出れるようになっていて、トドワラの方向が一望できます。
100円入れる双眼鏡では、遠くの方にトドワラが見えましたよ。
あと写真を撮らなかったのですが、1階部分にはお土産屋さんもありました。
野付半島名産の乾物なんかもたくさんあったので、お土産を買うにもおすすめです。
野付半島ネイチャーセンターのレストランはぜひ行ってほしい!
トドワラから歩いて帰ってくると、ちょうど時間はお昼時。
ネイチャーセンター内にレストランもあったので、お昼はここで食べることに。
入り口にあるメニューを見ると、どれも美味しそうです。
しかも活き北海しまえびが入荷してるとのこと!
1度食べてみたかったから、まさかここで食べれるなんて思いませんでした!
店内はそこまで広くはないですが、30席ちょっとはあって食堂といった雰囲気。
メニューを見ると、ラーメン屋カレーなどのメニューから、ジンギスカンやいくら丼など北海道名物まで盛りだくさん。
気になったのが、こちらのいくら丼。
ジャストサイズでちょっと小さ目みたいだけど、このお値段が魅力的!
もう一つ、このレストランの名物がこちらの別海ジャンボホタテバーガー!
ホタテの春巻きをパンにはさんで食べる、セルフスタイルのハンバーガー。
これも気になるので頼んでみることに。
まず運ばれてきたのが、活き北海しまえび。
活きっていうのが本当にそのまんまで、まさに生きてるエビ!
本当にピチピチ跳ねてて、頼んだはいいけどこれ食べるってことは…ってちょっとビビっちゃいました。
とりあえず旦那がこういうのできる人なので、全部エビを絞めてもらいました^^;
見てください!このエビの透明度!!(ピントぼけててごめんなさい!><)
けれどほんとプリップリで甘くて、甘えびとかよりももっとプリッと触感があってすごくおいしかったー!
もし活き北海しまえびが苦手な人は、茹でもありました。
けれどもし活きが入荷してたら、活きがおすすめですよ!
続いてきたのがいくら丼。
ちょうどいいサイズで、確かに普通の丼ぶりよりは小ぶりだけど、女性とか子供にはピッタリのサイズ。
いくらもプチッと新鮮で、とってもおいしかったです。
そしてこちらが、ホタテバーガー。
カフェに出てくるような、おしゃれな感じでテンション上がります♪
春巻きの中には、おっきなホタテがしっかり入っていました。
ソースも3種類あって、食べるのもとっても楽しかったです。
そしてこのホタテバーガー、なんと牛乳がついているんですけどね。
注文するときに300mlか500mlで選べたので、迷わず500を選んだらなんとジョッキで来ちゃいました^^;
やっぱり北海道、牛乳も濃くて美味しかったです!
さらに頼んでたいももちが、この牛乳にピッタリ!
何を頼んでも美味しくって、大満足でした
野付埼灯台へも行ってみました。
トドワラを見てレストランでお昼ご飯を食べてから、せっかくだからもう少し先の野付埼灯台まで行ってみることに。
野付埼灯台は、車で行くことができる野付半島の最終地点です。
ネイチャーセンターからは、3キロちょっと車で約4分くらいの距離です。
野付埼灯台の手前に無料の駐車場があったので、そこに車を停めました。
この通り、一般車両はここからは通行禁止。
けれど歩いて入る分には問題ないようなので、ここからは徒歩で灯台へ向かいました。
駐車場から見た灯台は、この距離。
結構距離はありますね。
砂利道の周りは湿原が続き、竜神崎と呼ばれているようですね。
すぐ近くには、エゾジカのオスが!
こちらをちらちら気にしながらも、離れることもなくずっと草を食べていましたよ
歩く事約10分弱で、ようやく灯台の近くまでやってきましたよ。
思ったより小さい灯台で、とってもかわいいです。
海側から見ると、こんな感じ。
天気もあるのですが、少し寂しげな灯台といった雰囲気でしたね。
海岸は特に何があるわけでもないのですが、人はおらず遊ぶにはもってこい!
とはいってもかなり夕方になると肌寒いので、この日は8月でも海に入るのはちょっと寒いかなという感じでした。
息子は小一時間ほど、砂遊びをしてたのでのんびり時間を過ごしましたよ。
写真は撮れなかったですが、途中でオジロワシが飛んでいるのも見れましたよ。
特に灯台以外何があるというわけではないのですが、自然がそのままに残っており野生動物に会える確率も高いみたいなので、ぜひ野付半島まで来たら野付崎灯台まで足を飛ばしてみてくださいね。
野付半島近辺の観光地情報は、楽天たびノートで確認すると便利ですよ。
野付半島のトドワラ、ナラワラは1度は見ておくべき!
今回初めて足を延ばしてみた野付半島ですが、なんだか自然の雄大さと儚さを感じるそんな場所でした。
特にトドワラに続く木道からの景色は、本当にこの世の果てと言われる理由がよくわかりました。
現実世界じゃないような、日本じゃないような、なんだかそんな風景でした。
まだまだ残っていてほしい景色ですが、次来るときにどうなっているかはわかりません。
だからこそ、今回目に焼き付けておこうと思ったし、また次回北海道へ来た時には訪れてみたいなと思いますね。
これが2021年8月現在の、野付半島トドワラの様子でした。
もしこれから野付半島へ行こうと思っているなら、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
今回の北海道旅行の行程はこちら。
2019年に北海道一周した時には知床半島を回りました。
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